PEST分析の手順|PEST分析で明らかにすべき3つのこととその手順

知っておきたい!PEST分析の手順とノウハウ

経営戦略を立てる際、企業を取り巻く3つの環境について考える必要があります。それは「マクロ環境」「産業レベルでの環境」「内部環境」の3つの環境です。
PEST分析とは、この3つの環境のうち、一企業の力ではコントロールできない・業界内とは無関係に起こっているマクロ環境の様々な動向が、未来においてどのような形で自社に対して影響を及ぼすのかを前もって予測し、優れた経営戦略を打ち出す際に活用されるフレームワークです。

マクロ環境というのは、企業を取り巻く外部環境、つまり具体的にいうと「人口統計的環境」「経済環境」「技術環境」「政治環境」「社会環境」などといった、企業にっとての機会を生み出したり、または脅威を与えたりするような大きな力となる環境のことを指します。
企業は自社が存在する業界を形成する様々な環境要因を把握して、常に動向に目を配り、経営に影響が及ぶことがないかどうかを検討する必要があるのです。

PEST分析の「PEST」とは、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4つの単語の頭文字を取ったもので、マクロ環境を広い視野で見ていくためのフレームワークです。
時にはここにLegal(法律)が加わりPESTELという分析手法になることもあります。
PEST分析ではこの4つの項目から、外部環境に潜んでいる自社にとっての「機会」と「脅威」となりうる要因を整理し、その影響度を見定めます。

PEST分析の必要性

マクロ環境というのは「現在」「近い未来」「長期的な未来」において全く違うと考えられます。例えば、政権与党が変わったら政策だって変わります、法律も変更されることも考えられます。企業はその都度、対応に迫られることになります。マクロ環境は常に変化しており、またその変化はマーケティングに大きなインパクトを与えます。

それだけ大きな影響力を持つ要因でありますが、一企業の努力ではマクロ環境の変化を変えることは不可能です。このためいかにマクロ環境の変化を正しく把握し、どのような対策を取ることで、その変化を味方につけることができるのか?という視点も必要になってきます。

自社を取り巻くマクロ環境が変化しても業界で生き残るために必要な情報を集められること、企業のトップはもちろん社員全員がマクロ環境の変化に対応できる強い企業力を持つことが重要だと考えられます。
特にマーケティングを担当している社員は、実務においても常日頃から様々なマーケティング戦略を思い描いているはずです。その時に「機会をつかむ」「脅威を避ける」といったマーケティング戦略について、なぜその要因を機会とみなすのか、あるいは脅威とみなすのか、といったことを把握しておかなくてはなりません。でないとあなたが打ち立てようとしている戦略の正当性を他の社員に納得させることができないからです。

PEST分析を行うと「自社が存在する市場の変化」「市場の変化がもたらす自社及び業界への影響」「業界で生き残るための成功要因」といったことが明らかになります。
将来起こり売るマクロ環境の変化ならびに業界の変化を予測し、そこから自社のマーケティングにどのように影響するかを把握し、今後の事業の方向性を見極めるためにもPEST分析が必要であることが理解できますね。

PEST分析の手順とポイント

実際にPEST分析を進めていこうとなった際、それほど容易なことではないことがわかります。情報は集めたものの、それらを正しく解釈することや、何らかの示唆を得ようとするのは難しいことです。
ここでは、分析の手順をわかりやすく説明しながら、集めた情報の分類についても手順のポイントなど述べていければと思います。

1.PEST分析を行う目的を再確認する

PEST分析を行うに先立ち、「何のためにPEST分析をしたいのか」という目的を再確認するところから始めたいと思います。PEST分析の主だった目的とは、主にマクロ環境の変化から「自社にとっての機会となりうる要因」ならびに「自社にとって脅威となりうる要因」を見出すことが挙げられます。PEST分析を行い、業界での競争環境を把握して問題をクリアにし、未来において起こりうる影響を予測し、自社が業界で生き残るための最良の戦略を立てるための準備をすることです。
「何のためにPEST分析をしたいのか」を明確にしておかないと、情報をただ集めること自体が目的になってしまいかねません。

2.PESTの情報収集を行う

PEST分析の最初の手順は、情報を集めることです。この段階では集められた要素についての評価や見極めなどを行う必要はありません。広い視野をもって幅広く情報を集めることを心がけてください。
ここで注意点ですが、間違った情報が紛れ込んでいるとその後の分析結果やマーケティング戦略の質を低下させてしまうので、集めた情報の発信元といった証拠などを正しく管理することが大事です。情報の取り扱いには十分注意したいところです。

また、PEST分析で調べた結果(事実)と自分の理解の内容(解釈)は、確実に分けましょう。分析において、事実を示すことは最も大切です。

3.要素を4つの環境要因に分類する

十分な情報を集めることができたら、次にそれらの情報に含まれている要素を洗い出し、4つの環境要因「P(Politics:政治)」「E(Economy:経済)」 「S(Society:社会)」 「T(Technology:技術)」のどの項目に該当するのかを見極めて分類します。正しく分類できる力を養うこと、つまりどのような情報が自社のPEST分析に必要になってくるのかを正しく理解できることが大切です。一つ一つの要素が、将来的にどんな形で自社へ影響を及ぼすのかを具体的に予測しながら丁寧に分類していくと良いと思われます。

4.要素を「機会」と「脅威」に分類する

次に、分類した要素をさらに「機会」と「脅威」に分類します。
「機会」へ分類された要素は将来自社にビジネスチャンスをもたらす要因となり、「脅威」に分類された要素は将来的に自社にとってピンチとなりうるため「脅威」に対しての「課題」を検討する必要があります。また時には「機会」と「脅威」の両方に該当する要素が存在することもあり、そのような場合どのような条件のもとで機会になるか脅威になるのかを補足しておく必要があります。

5.分類した要素に優先順位をつける

前の段階の手順で「機会」と「脅威」に分類した要素について、緊急を要するものか・重要であるものかという視点から検討し優先順位をつけていきます。これは、マクロ環境の変化というあまりに広範囲の分析対象から拾い出した、全ての要素を自社の戦略へ反映させようとすると、膨大な労力と時間を要す恐れがあるからです。

6.PEST分析をSWOT分析と連携させる

手順を踏んでいくことで、マクロ環境が自社へ及ぼす影響というものがわかってきました。ここでPEST分析で導き出した情報を、別のフレームワークと連携して活用することで、より効果的な戦略を打ち出すことに繋げられます。
今回はPEST分析に踏み込んで解説しました。PEST分析は外部環境の分析であり、3C分析といった内部環境についての分析もふまえ、さらにそれらの要素をSWOT分析に落としこむことで、ようやく今後の戦略や施策を打ち立てるのに生かしてゆくことが可能になるのです。

PEST分析まとめ

PEST分析の基本的なことから、その目的や実際に進めていく手順について紹介させていただきました。
これらの手順を参考にしていただき、皆さま独自の様々な切り口での分析を行い、他社に打ち勝つ戦略を立てられるようお役立ていただければと思います。

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