フレームワークとは何か?「3C分析」を使って説明しましょう

「フレームワーク」とは一体なんなのか

ビジネスシーンで良く聞く「フレームワーク」とは一体何なのか……。
「『フレームワーク』を活用して」「便利な『フレームワーク』」などという使われ方で良く耳にしますが、一体これは何者なのでしょうか。今回はフレームワークの用語とその使い方についてご説明していきたいと思います。

フレームワークは元々「骨組み」「ひな形」のこと

フレームワークという言葉には2種類あり、IT用語での「フレームワーク」とビジネスで用いる「フレームワーク」とがあります。前者はソフトウェアなどの開発基盤にあたる骨組みやアプリケーションのひな形を指し、後者では物事を考える際に当てはめる枠のこと、つまり「考えるための枠組み・ひな形」を指します。組織の中での意思決定や分析、問題解決や戦略立案などを考える際に使う、それぞれの場面で共通して用いることのできる考え方、と言えます。フレームワークを用いることで、「どんな情報を集めればいいのか」「何を分析すればいいのか」が分かりやすくなり、思考がまとまりやすくなるのか大きな特徴です。

フレームワークは本当に役に立つのか

何かとビジネス書や現場で聞かれるフレームワークですが、本当に便利なものなのでしょうか?チラッと前述したように、フレームワークを用いることで思考が散漫になりにくくなる、というのが大きな利点ではあります。既にある枠組みに合わせて情報をまとめたり意見を出したりすることで、新しい案がまとまるのですから、思考時間の効率化が期待されるのは言うまでもありません。また組織内で「このフレームワークを使って案を出していこう」とすれば、全員が同じ方向で物事を考えることができ、仕事の能率が上がることでしょう。逆に今まで意識していなかった視点で強制的に思考を働かせることにもなるので、新たな発見が起こりやすくなります。

しかし、便利なものだからこそ落とし穴もあります。
フレームワークを用いると問題が全て解決したと勘違いしてしまうことが往々にしてあります。分析や情報収集をして、「結果を出したつもり」に陥ってしまうのです。また状況に合っていないフレームワークを用いて分析することもよくありがちな間違いです。その時と場面に応じた手法を用いる、そして枠を埋めたから完璧と思いこまずに分析と考察をする、という正しい使い方をしてフレームワークを実務に役立てましょう。

フレームワークの活用法 ― 3C分析を例に ―

ビジネスシーンでよく使われるフレームワークとして「3C分析」があげられます。ここでは3C分析を例に挙げ、3C分析のメリットや分析のコツをご説明していきます。

3C分析とは

3Cは「Customer(顧客・市場)」、「Company(自社)」、「Competitor(競合)」という3つの用語の頭文字を指し、この3つのマーケティング環境を分析することで顧客のニーズや自社の現状、競合の動きを把握し、今後の戦略立案に役立てられる、という考え方を言います。
3C分析を行うメリットは、俯瞰的に現状を把握でき、事業をどのように進めていきべきかという今後の指針が立てやすくなるということです。自社の現状と外的要因を比較することで、自社の強みや弱点を理解し最も効率的なマーケティング活動ができるのです。

分析におけるポイント

①「細かい部分」に目を凝らす

市場・顧客の分析を例に考えてみましょう。ここではマクロ的な視点とミクロ的な視点の両方の考え方が求められます。マクロ、つまり大きく全体を見た時の市場の状況と、ミクロ、つまり個人の消費者や一つの商店の状況の両者の情報を照らし合わせて分析することが大切になってくるのです。
マクロ分析の手法としては「PEST分析」が有効です。「PEST」とは「政治(Politics)」「経済(Economy)」「社会(Society)」「技術(Technology)」の頭文字を取ったもので、この4つの外部環境を把握することで現在自社にとって好機なのかどうか、他社はどのような戦略を取ってくるのかを考える材料にします。

実はこのマクロ分析で拾う情報というのは比較的調べやすいもので、要は「調べた気になりやすい分析」と言えます。業界全体の売上高や政治や経済の動向、新しい科学技術の進歩というものは比較的オープンになっている情報が多いためです。

しかし分析において本当に大切なのはミクロの分析です。細かい情報を集めるのは大変手間のかかるもので、皆敬遠しがちです。だからこそその情報を拾い、より生きた分析に仕上げることで利益につながる道が拓かれるのです。市場・顧客だけでなく、競合や自社の分析においても、より手間のかかるミクロな分析に力を入れることでぐっと説得力のある分析に仕上がるはずです。

②「仮説」を立てて「メリハリ」の効いた分析をする

①で細かい点に集中して分析すると言いましたが、何でもかんでも細かく情報を引き出せばよいというものでもないのです。大きなマクロな視点はともかく、ミクロな視点を全部さらっていっては、何を調べているのか分からなくなってしまうからです。
ここで大切になってくるのが「仮説」と「メリハリ」です。
3Cのどの分析でもそうですが、先にマクロな分析を行うと、「ここがポイントなのでは?」という部分が見つかるはずです。その「あれ?」と思ったポイントに焦点を絞ってミクロ分析をしていきましょう。全部を追いかけることは時間的にも作業的にも困難な場合が多いですが、ある程度の当たりを付けて分析することは仮説の証明にもなり、また円滑に作業が進みます。もし作業を進めていてその部分が答えに結び付かないと思ったら、また俯瞰的な視点に戻り、再度ミクロな部分を探せばよいのです。潮干狩りのアサリを掘るように、手あたり次第掘り返すのは危険です。メリハリを付けた調査と分析をすることで、より密度の濃い分析に仕上がるでしょう。

③3つのCを繋ぐ「糸」を紡ぐ

市場・顧客、競合、そして自社という3つのCをそれぞれ分析した後で行きつくのが「……で、これはどう結びつくんだろうか?」という謎……。こうなっては折角の分析が水の泡です。どうしてこんな残念な結果になってしまうのでしょうか。それはスタート時点にまで戻ります。
元々、フレームワークというものは「考えるための枠組み・ひな形」であり、それ以上でもそれ以下でもないのです。分析をしやすくする、いわば一つのツールでしかなく、フレームワーク自体に答えがあるのではないのです。分析を始める際に求めたい答え・解決したい問題について深く考えていないから、分析した後で課題も答えも浮き彫りにならず、「これって何に役立つの?」となってしまうのです。
そうならないためにも、分析を始める際に「自分は何を求めているのか」を強く考えなければなりません。またその意識を分析をしている際も必ず立ち戻って振り返ることが重要になってきます。何のための分析なのかを意識し続けることで、3つのCはバラバラになることなく結びつき、結果おのずと一つの答えが導き出されるのです。

まとめ

今回はフレームワークについて簡単な説明と、フレームワークの活用法として3C分析を例に挙げてみました。活用法でのコツは3C分析に限ったことではなく、他のフレームワークを用いた場合でも同様です。特に3-③で述べたことはとても重要なポイントです。分析を始める前に問題意識をしっかり持つこと、そして分析それぞれに繋がりを持たせること、これがとても大切です。

フレームワークは便利な手法には違いないのですが、初めは上手くいかないことも多いと思います。便利=すぐ答えが出る、という訳ではない点も押さえておいてください。何度もトライ&エラーすることで、きっと実りある分析が仕上がるはずです。

フレームワークの基本的な使い方は勿論、今回ご紹介したコツをチラッと頭の片隅に入れておいておくと、より賢く使えると思います。ぜひ一度ご活用ください。

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